創業の精神

創業の精神

1.人生二度なし (たった一回の人生をどう生きるのか。)

志を持つ

大阪一に成るんだ!日本一に成るんだ!世の中に役立ち誇れるような会社を作るんだ!この世に存在したからには。

実現の為に

①他社より少したくさん働く。勤勉は日本人として最も誇れる大切な基本の一つです

継続する … 目の前のことをコツコツやり続ける

③新しい事にチャレンジする。まずやってみること

堅実に(蓄える、計画する)

我慢

会社と仕事は忍耐力を養うには最もふさわしい場です
忍耐力は生きる上での大きな武器と成る(希望があれば我慢出来る)

素直に かわいがられる人間に成る(自分の価値は他人が決める)

お客様第一は当たり前 … 全てがお客様から与えられるのですから

2.ハングリー精神

ハングリー精神が有れば、その深さの分だけ自然に頑張れます。
ハングリー精神が浅ければ、それに代わり頑張れる形作りが必要に成ります。
高い能力や強い競争心は代用に成るかもしれません。
死生観(人生観・人生二度なし)を確立すると、ハングリー精神に勝ります。

創業の精神の解説

1.人生二度なし

私は、小学校の時、人は全て死ぬのだという事を自覚した。その恐怖は毎日のようにつきまとい中学、高校、社会人になり、今日まで毎日のように襲って来る。40才前にある本と出会い、これは自分が臆病なのではなく、その事を考える事こそが正しいと理解出来た。恐怖に追いかけられる毎日から逃げ続けた結果が、実は非常に行動的になり、中味を充実させたのだった。
二度とない人生だから何の為に生きるのか、どう生きるのが正しいのかを考えよう。
私は、一回きりの人生をどう生き、何をするのが一番生きた証しであり、生き甲斐ある人生か考えた結果、特に特技のない自分は目の前の会社と仕事を通じて、より世の中に貢献することしかないとの結論でした。
一人でやれる事は小さい、一生懸命頑張って一人でも同じ考えの仲間を増やし、共により世の中に貢献出来る立派な会社を作り続けよう。
そして、一生を通じ良くやったという人生にする為には、又、大河ドラマの人生を歩むには、ボツボツやっていたのでは無理だ、人より少しは頑張ってやるべきだと思い今日まで来ました。

2.ハングリー精神

私の創業期から20年位の歩みは、人生二度なしの考え方と、一部ハングリー精神の両輪でやって来ました。私の年代はギリギリ、ハングリーな時代背景が理解できる年代です。
今日の立派な日本はその精神による所も大きいのです。
しかし、今の時代ハングリー精神を持つことは困難かも知れません。ハングリーな時代でないからこそ人生二度なし、死生観を持つことに意味があります。
その意味を心から理解した時、人間は自ら生き始める。そして自分の得意な部分、強みを発揮して頑張ることが出来るのです。

実現のために

①勤勉の思想から⑦お客様第一主義は、1と2の基本の上に立ち、進んできたのです。

① 勤勉の思想

豊かな時代に成ると、勤勉なこと、汗して働くことというのが軽く考えられることが、ままあります。株の値上がりや、お金を運用して利益を上げることが、日常まわりで見られるからです。時によっては痛い目にも会いますが、又、時が過ぎると繰り返しです。
戦後教育の影響も有るかもしれません。私達日本人は農耕民族として働くことが立派で偉いという考え方を歴史的に持って来ました。
これは基本中の基本。働く事は時として厳しい場面も有りますが、その裏返しは遣り甲斐の大きさにも比例します。働く喜びはボチボチやっている人には決して味わえません。一生懸命に働く事はとても立派な事です。
我が社の人間は人より少しだけ中味も時間も頑張って働こう。それを喜びであると自覚しよう。大半の人間はそれ以外に大きな生き甲斐を見出す方法がないからです。

② 継続

たとえば冬の凍えるような寒い日に気合を入れて、裸になって川に飛び込むのは大変そうで、実はたいした事では有りません。短期間にいっぱい大変な事をする事の何倍も、同じ事を長期間続ける事の方が比べものに成らない位、大変なのです。だから5年、10年、15年と続ける事で成果がうまれるのです。

③ チャレンジ精神

働いているからには、チャレンジ精神を発揮しなければマンネリになり、喜びも味わえないし、大河ドラマも作れません。たまにはチャレンジする事がどうしても必要に成ります。
自らチャレンジすることが一番良いのですが、会社などではそういうチャンスが向こうからやって来たりもします。チャレンジしない人生や仕事では本物の遣り甲斐は生まれないでしょう。

④ 堅実に

我々は素晴らしい人生を送りたいと思いながらも、つい我慢を忘れ、堅実にやることを忘れます。勤勉にチャレンジするという前向きの反対側に我慢すること、堅実に一歩一歩やり、蓄えるというこの両面がないと、特にビジネス(会社)はだめだと思うのです。何事も同じでしょう。

⑤ 我慢

人生二度なしを自覚し、勤勉に働き、チャレンジし続ける。この素晴らしい人生も、つまらないことや、飽きてしまうこと、思ったように行かないこともあるのが常です。つまり、テレビドラマのようにはいきません。
だからこそ我々の人生に、この忍耐する力がどうしても必要なのです。我慢する力がなければ、勤勉は良いという考え方も、チャレンジ精神も成立しません。世の中は20%か30%、常に我慢し合うことで成り立っているとも言えるからです。より我慢強い精神が必要であり、それがあってこそ花開くのです。

⑥ 素直に

そして、我々は二度とない人生を勤勉に時々チャレンジして、我慢をいっぱいして、堅実にコツコツと「継続」する。そして、何よりも「素直」な気持ちで、まわりの人々に可愛がっていただくのです。少し位、能力があるからと言って鼻を高くしている程度の人間に、出来る事はしれています。
これは人生、生きる極意でもあるでしょう。人間は一人では決して生きて行けないのですから。

⑦ お客様第一は当然中の当然のことです。私達はお客様に生かされているのですから。私や会社の全てのものは、お客様に頂いたものです。

私が少年のころ経験したこと、20才で創業し、やって来たことを整理すると、この創業の精神に成りました。当たり前と言えば当たり前のことばかりですし、世の中にはもっと生きる為、仕事をする為の心得が有るかと思いますが、私は自分が自らやって来たこの9つの精神を会社の若者に送ります。
そして、私は自分の人生をより生き甲斐のあるもの、生きた価値のあるものにするために、会社を通じて、今も頑張っている訳ですが、結局のところ私達は、いったい何をしているのかというと、この仕事を通じて社会の構成員として世の中に貢献しているのです。
結果的に貢献しているという形、考えから、より積極的により多く貢献したいと思う気持ちを持ち、頑張って会社を立派にしてゆく過程にドラマを作り、遣り甲斐ある人生を作っていくのです。
従って、より生き甲斐ある人生は、より世の中に貢献することと比例するという素晴らしいものなのです。
創業期はお金がないから粗食に耐え節約する。アパートが温室。みかん箱が机。工夫する。少し進歩して温室は山の木を切り作った。机も、イスも作った。トイレも小川の上に作り自然水洗。電話も、パンフレットもない。それでもお客さんは少しずつ増えていった。
人手が要るときは駅前で本日のアルバイトの勧誘。釜ヶ崎で労働者の日雇い勧誘も実行。
日曜日は路面での植物の販売。昼飯は移動中の車で毎日パン食。食べ過ぎて、その後、長期間パンは大嫌いに成った。
車は中古車。ないないづくしで、しょぼくれていては、お客様は獲得出来ない。
裏腹にお客様への武器は精一杯、元気に、笑顔で大サービス。後がなければ、笑顔で前に進むしか方法がない。何もなければ、人にかわいがってもらうしか方法がないのです。それが創業の精神です。